清水集落では、1月28-29日の週末を使って、1泊2日の「雪掘り道場」が開かれました。
2日前からの大雪警報で、集落にはたっぷりの雪。関東各地や南魚沼市の平野部から集まった13人が、拠点となっている民家を中心に、雪掘りの基礎を学びました。
静岡県から参加した女性は「こんな雪初めて」と身の丈を超える雪の壁にびっくり。群馬県からの男性は、手にした雪を空に飛ばしながら「本当にさらさらの粉雪だ」と話していました。
講習では、最初に安全に関する座学で、地元の長老たちから「すべり止めのない屋根からは、雪が一気に落ちてくることがあるので屋根の下には入らない」「下に池や水路が隠れていることがあるので、初めての場所は特に用心する」などを学びました。
外に出ての実習では、比較的安全な建物を事前に用意して、そこに地元の人と参加者が一緒に上って作業をしました。降ったばかりの新雪は、表面から7-80センチぐらいまでは、ふわふわで固まっていません。地元では、「コシキ」という長さ1.5メートルほどの大きなしゃもじのような道具で、新雪部分を四角く切り出して遠くに投げていきます。参加者は、コシキを使って、見様見まねで技を習得していきました。

道路両側の雪の壁に新雪が張り付いて、中央にせり出してくる雪庇(せっぴ)を落として安全な道にします。
2日間の講習で、屋根からの除雪、下に落ちた雪の片づけ、雪庇状になった道路脇の雪の壁の取り除きなどを体験。コシキ以外に、大きな手押し式のスコップ「スノーダンプ」や、鉄製とアルミ製のスコップといった様々な道具を、雪の状況によって使い分けることも学びました。
今回は、集落で用意した空き民家を、講習会場として、また寝袋泊の参加者宿泊所として活用しました。
明治初期に建てられた高い天井の建物は、「だれかのお宅にお邪魔させてもらっているという気持ちになる」「里帰りしたような気持ちになる」と、参加者したみなさんから好評でした。
食事でも、秋から大事に保存してきた白菜やキャベツ、大根などの自家製の野菜・山菜が続々登場。さらに地元の猟師が1週間前に仕留めたばかりのシカ肉が焼いたり煮たりした料理として出され、山里ならではの味わいにも参加者は感動していました。